精神障害オープン就労の面接|病状の伝え方と回答例文

精神障害オープン就労の面接|病状の伝え方と回答例文 転職・就活の実践

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「面接で病気のことをどこまで話せばいい?」「服薬していることを聞かれたらどう答えたらいい?」——精神障害のオープン就労を目指して面接対策を始めると、こんな不安が次々と出てきます。

精神障害 オープン就労 面接で最も難しいのは、「正直に話す量と範囲の見極め」です。話しすぎると採用担当者に不安を与えてしまうかもしれない。話さなすぎると、入社後に配慮が得られないかもしれない。そのバランスに悩んでいるあなたに向けて、この記事では以下の点をまとめました。

  • オープン就労の面接でよく聞かれる質問と、その回答のポイント
  • 病状・服薬・通院について聞かれたときの具体的な例文
  • 「伝えるべきこと」と「伝えなくてもよいこと」の切り分け方
  • 面接前に準備しておくと安心なこと

結論・要点まとめ

面接で伝えるべきは「診断名そのもの」よりも「どんな配慮があれば安定して働けるか」という具体的な情報です。病状の詳細を全部話す義務はなく、仕事に関係する範囲で前向きに伝えることがポイントになります。回答は事前に何度も口に出して練習し、支援者に確認してもらうと安心です。

オープン就労の面接でよく聞かれること

精神障害 オープン就労 面接では、一般の面接と同じ質問に加えて、障害や体調に関する質問が加わります。「急に聞かれて答えられなかった」という声はよくあるので、まずよく出る質問を把握しておきましょう。

障害・体調に関してよく聞かれる質問

  • 障害(病気)の内容を教えてもらえますか?
  • 日常生活や仕事でどんな困りごとがありますか?
  • 体調が悪くなるのはどんなときですか?
  • 通院や服薬はしていますか?
  • 前職や学校でどんな配慮を受けていましたか?
  • 体調が崩れたときはどうやって立て直しますか?
  • 休職・離職の経緯を教えてください(職歴がある場合)

一般的な質問にも油断しない

「志望理由」「自己PR」「5年後のビジョン」といった一般的な質問も、オープン就労の面接では障害の状況とセットで答える場面が出てきます。たとえば「自己PRをしてください」と言われたとき、強みとあわせて「こういう配慮があると力を発揮しやすい」と一言添えるだけで、配慮の必要性を自然に伝えることができます。

病状・服薬・通院の伝え方と回答例文

病状・服薬・通院の伝え方と回答例文

精神障害 オープン就労 面接で最も緊張する場面が、病状や服薬について直接聞かれる場面です。ここでは「何を・どこまで・どのように」伝えればよいかを整理します。

基本の考え方:「症状」より「配慮と対策」を中心に話す

採用担当者が知りたいのは、症状の医学的な詳細ではなく「一緒に働くうえで何をどう配慮すれば良いか」です。「〜という症状があります」という説明で止まらず、「そのために〜という工夫をしています」「〜の配慮があると安定して働けます」という流れを意識しましょう。

病状について聞かれたときの回答例

質問例:「障害(病気)の内容を教えてください」

回答例:「〇〇(診断名)があります。主に、疲労が重なると集中力が落ちやすい点と、急な予定変更に対して気持ちの切り替えに時間がかかることがあります。ただ、タスクを細かく分けて優先順位をつけること、業務の変更は少し早めに共有していただくことで、安定して働いてきた実績があります。主治医とも相談しながら体調管理を続けています。」

診断名をあえて詳しく話す必要はなく、仕事に影響しうる点と対策をセットで伝えるのが基本です。「実績があります」という一言があると、採用担当者の安心感につながります。

服薬について聞かれたときの回答例

質問例:「薬は飲んでいますか?」

回答例:「はい、主治医の指示のもとで服薬しています。薬の影響で朝、眠気が出やすいことがありますが、服薬時間の調整によって現在は安定しています。業務に支障が出るような副作用は今のところありません。もし状況が変わった場合は早めに主治医に相談する習慣があります。」

服薬の事実は隠さず正直に伝えましょう。ただし「何の薬を何mg飲んでいるか」まで答える義務はありません。仕事への影響と、自己管理できているという点を伝えることが大切です。

通院について聞かれたときの回答例

質問例:「通院はどれくらいの頻度ですか?」

回答例:「現在は月に1〜2回の通院があります。通院日は予め把握していますので、業務に支障が出ないよう事前に調整させていただくことは可能です。有給休暇や時間単位休暇が利用できると助かります。」

通院頻度は多くの場合、担当者が配慮を具体的にイメージするために聞いています。「こういう形で調整できます」と伝えることで、配慮のハードルを下げることができます。

休職・離職経緯の伝え方

以前に休職や離職の経験がある場合は、「なぜ辞めたか」よりも「そこから何を学んで今はどう対処しているか」を中心に話しましょう。

回答例:「前職では〇〇が重なり体調を崩して退職しました。その経験から、〇〇(例:残業時間の上限を決める・定期的に主治医に報告する・疲れのサインを早めにキャッチする)という対策をとるようになりました。就労移行支援を利用して就労準備を整えてきたことで、今は安定した生活リズムが続いています。」

「伝えるべきこと」と「伝えなくてよいこと」の整理

精神障害 オープン就労 面接では、開示の範囲を自分で決める権利があります。何でも全部話さなければいけないわけではありません。一方で、必要な配慮を確保するために伝えておいた方がよいことも確かにあります。

面接で「伝えるべきこと」と「伝えなくてよいこと」の目安
伝えておくと良いこと 無理に詳しく話さなくてよいこと
障害・診断名(大まかで可) 発症の経緯・過去のエピソード詳細
仕事に影響しうる特性・困りごと 症状の医学的な詳細・薬の種類や量
必要な配慮の内容と理由 家族関係・プライベートな事情
自己管理の方法・対処策 主治医との会話の詳細
通院頻度とスケジュール調整の可否 将来の症状悪化に関する不確かな予測

この表はあくまで目安です。職種や企業によって何を重視するかは異なります。支援員や主治医と相談しながら、自分に合った開示範囲を決めていきましょう。

面接前に準備しておくと安心なこと

面接前に準備しておくと安心なこと

精神障害 オープン就労 面接は、事前の準備量が自信に直結します。以下の準備を面接前にしておきましょう。

「自己紹介シート(障害理解シート)」を作る

就労移行支援や支援機関では、自分の障害特性・必要な配慮・得意なこと・苦手なことをまとめた「自己紹介シート」を作ることがあります。面接でうまく話せなかったときの補足資料にもなりますし、整理するだけで自分の強みと弱みが明確になるのでおすすめです。

回答を口に出して練習する

頭の中で考えていても、実際に声に出すと言葉が出てこないことはよくあります。支援員や信頼できる人に面接官役をお願いして、実際に話す練習をしてみてください。録音して自分で聞き返すのも効果的です。

体調の「波のパターン」を把握しておく

「体調が悪くなるのはどんなときか」という質問に答えるために、日頃から体調の波を記録しておくと話しやすくなります。「雨の日に疲れやすい」「締め切り前にプレッシャーを感じやすい」など、具体的に言えると採用担当者にも伝わりやすくなります。

必要な配慮を具体的にリストアップする

「配慮してほしいことはありますか?」という質問への回答が曖昧だと、入社後に配慮が得られにくくなることがあります。「休憩を定期的に取りたい」「業務指示は口頭ではなく文字でも確認したい」など、具体的な配慮事項を事前にリストアップしておきましょう。

現場からのひとこと

支援現場で面接練習を重ねていると、「話しすぎてしまった」「緊張して何も言えなかった」という振り返りが多く聞かれます。精神障害 オープン就労 面接では、「診断名を言えば配慮してもらえる」と思っている方も多いのですが、実際には診断名よりも「どんな配慮があれば安定して働けるか」を具体的に伝えられるかどうかの方が、採用後の配慮に直結するケースが多いです。

面接は一発勝負ではありません。支援機関を活用しながら、何度も模擬面接を繰り返すことで「自分の言葉で話せる答え」を作っていきましょう。また、面接当日に体調が優れない場合は無理をせず、支援者に相談して日程調整を検討することも選択肢の一つです。

よくある質問

Q1. 診断名は必ず言わないといけませんか?

採用面接で、具体的な診断名をすべての応募者に一律に開示させることが法律で義務づけられているわけではありません。企業が障害に関する情報を確認する場合は、利用目的を示し、本人の同意を得たうえで、採用判断や合理的配慮などに必要な範囲で行う必要があります。(出典:
厚生労働省「障害者差別禁止・合理的配慮に関するQ&A」

障害者雇用枠では、障害の状況や仕事への影響、必要な配慮について確認されることがあります。ただし、企業が応募時の必要書類として障害者手帳の写しを一律に求めることは適切ではなく、収集目的を示したうえで、本人の同意を得て必要な範囲の情報を確認する必要があります。(出典:東京ハローワーク「障害者求人の申込みについて」

採用後、企業が本人を法定雇用率に算定する際には、障害者手帳の写しなどによる確認を求められることがあります。ただし、精神障害者保健福祉手帳には具体的な診断名は記載されていないため、手帳を提示しただけで診断名が伝わるとは限りません。「どこまで話すか」は、仕事上の支障や必要な配慮を踏まえ、ハローワークや就労支援機関の担当者と相談しながら決めましょう。(参考:厚生労働省「プライバシーに配慮した障害者の把握・確認ガイドライン」

Q2. 「完治しましたか?」と聞かれたらどう答えればいいですか?

「完治」という表現は精神障害に当てはまらないことも多いため、「症状がコントロールできている状態です」「主治医と相談しながら安定して生活できています」という言い方が自然です。症状の見通しなど不確かなことは答える必要はなく、「主治医に相談しながら対応しています」と伝えるだけで十分です。

Q3. 面接で話した内容は職場全体に共有されますか?

面接で伝えた障害や病歴、必要な配慮などの情報が、職場全体へ自動的に共有されるわけではありません。採用や雇用管理、合理的配慮の実施に必要な場合は、人事担当者、配属先の上司など、業務上必要な範囲の担当者に共有されることがあります。

障害や病歴に関する情報は、個人情報保護法上の「要配慮個人情報」に該当します。その取得には原則として本人の同意が必要であり、企業は利用目的を明らかにしたうえで、必要な範囲で適切に取り扱う必要があります。(出典:個人情報保護委員会「要配慮個人情報とは」

厚生労働省のガイドラインでも、障害に関する情報を取り扱う担当者は必要最小限とすることが望ましいとされています。面接時に「誰に、どの情報が、何の目的で共有されますか」「同僚にはどこまで伝えられますか」と確認しても問題ありません。共有してほしくない情報や、配慮を実施するために共有してよい内容について、あらかじめ希望を伝えておきましょう。不安な場合は、ハローワークや就労支援機関の担当者に相談してください。(参考:厚生労働省「プライバシーに配慮した障害者の把握・確認ガイドラインの概要」

Q4. 障害者雇用枠とオープン就労はどう違いますか?

「障害者雇用枠」は法律上の正式名称ではなく、一般に障害のある人のみを対象とする「障害者専用求人」を指します。企業が採用者を法定雇用率に算定することを前提とする求人では、障害者手帳などの確認書類を応募・採用条件としている場合があります。(出典:
厚生労働省「障害者雇用のご案内」

一方、「オープン就労」は法律上の制度名ではなく、自分の障害を企業に開示して働くことを表す一般的な呼び方です。障害者専用求人に応募する場合だけでなく、一般求人に応募し、障害や必要な配慮を企業に伝えて働く場合もオープン就労に含まれます。

つまり、「障害者雇用枠」は主に応募する求人の種類を示す言葉で、「オープン就労」は障害を企業に開示するかどうかを示す言葉です。両者は同じ意味ではありません。ハローワークでは、障害のある人向けの求人だけでなく、一般求人への応募についても支援を受けられます。(参考:ハローワーク「障害のある皆様へ」

どの方法が自分に合うかは、希望する仕事、必要な配慮、障害を開示する範囲などによって異なります。ハローワークや就労支援機関の担当者と相談しながら検討しましょう。

Q5. 面接当日、緊張で頭が真っ白になったらどうすればいいですか?

「少し考えさせてください」と一言断って間を取ることは問題ありません。あらかじめ「緊張すると言葉が出にくくなることがあります」と伝えておくことで、採用担当者も待ってくれやすくなります。また、支援員に同行してもらえる場合は、同行支援が利用できないか相談してみてください。

まとめ|次にやること

精神障害 オープン就労 面接で大切なのは、「正直に・具体的に・前向きに」伝えることです。診断名や症状の詳細を全部話す必要はなく、「どんな配慮があれば安定して働けるか」を中心に準備しましょう。

まず今日できることを以下にまとめます。

  • 自分の「必要な配慮リスト」を書き出してみる
  • よく聞かれる質問に対する自分なりの回答を、声に出して練習する
  • 就労移行支援や支援機関のスタッフに模擬面接をお願いする
  • 開示範囲について主治医・支援者に相談する

面接は練習するほど自信が育ちます。一人で抱え込まず、周りのサポートを活用しながら、あなたのペースで準備を進めてください。

「読んだだけでは判断がつかない」というときは、人に相談するのが早道です。

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監修者

この記事の監修者

監修:雨宮久美子

サービス管理責任者
就労継続支援A型・就労移行支援
多機能型事業所「はたらく森」

就労継続支援A型・就労移行支援の多機能型事業所「はたらく森」にて、障害のある方の就労支援に従事。現場での支援経験をもとに、記事内容の正確性を確認しています。

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