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「障害者雇用 正社員 なれない」と検索したあなたは、今こんな悩みを抱えていないでしょうか。障害者枠で働いているけれど、いつまでも契約社員のまま。正社員になりたいと思っても、そもそも障害者雇用で正社員の道はあるのか不安。あるいは面接のたびに「障害者枠は契約社員のみ」と言われてきた——。この記事では、障害者雇用で正社員になれないと感じる背景にある構造的な課題を整理したうえで、正社員に近づくための具体的なアプローチを、就労支援の現場視点でわかりやすく解説します。
結論・要点まとめ
障害者雇用で正社員になれないのは「あなたの問題」ではなく、採用市場の構造に起因する部分が大きいです。ただし、正社員登用制度のある企業を選ぶ・実績を積む・支援機関を活用するという3つの行動で、正社員への道は十分に開けます。焦らず、現在地を整理することから始めましょう。
障害者雇用で正社員になれないのはなぜ?構造的な背景を知る

「障害者雇用 正社員 なれない」という悩みは、決して珍しいものではありません。まずは、そう感じる理由の背景にある構造を理解しておきましょう。
障害者枠の求人は契約社員・パートが多い現状
障害者雇用の求人全体を見ると、正社員よりも契約社員・パートタイム・嘱託といった非正規雇用の割合が高い傾向があります。これは企業側が「まず試用期間として非正規で採用し、定着を確認してから検討する」という方針をとることが多いためです。
厚生労働省の「令和5年度障害者雇用実態調査」によると、民営事業所で働く障害者の雇用形態は障害種別によって異なり、
正社員以外の雇用や短時間勤務で働く人も一定の割合を占めています。障害者雇用で正社員になれないと感じるのは、入口の段階からすでにそういった構造になっているからとも言えます。
法定雇用率の仕組みが影響していることも
民間企業の法定雇用率は2024年4月に2.5%へ引き上げられ、2026年7月からは2.7%となっています。企業は雇用率を達成するために障害者を採用しますが、「数を確保すること」が優先されると、雇用の質(正社員かどうかなど)が後回しになりやすい側面があります。
出典:厚生労働省
障害者雇用率の算定では、週所定労働時間が20時間以上30時間未満の短時間労働者は、原則として1人を0.5人としてカウントするため、企業によっては短時間の非正規雇用を複数名採用するほうが効率的と判断するケースもあります。ただし、重度身体障害者・重度知的障害者や精神障害者については、一定の特例があり、1人としてカウントされる場合があります。
出典:厚生労働省
業種・規模によって正社員登用の文化は大きく異なる
同じ「障害者雇用」でも、大企業と中小企業、製造業とサービス業では採用方針がまったく異なります。大企業の特例子会社ではキャリアパスが整備されているケースがある一方で、正社員登用が制度としてそもそも存在しない企業も少なくありません。障害者雇用で正社員になれないと感じる場合、現在の職場に登用の仕組みがあるかどうかを確認することが出発点になります。
障害者雇用で正社員になるために「壁」になりやすいポイント

障害者雇用で正社員になれないと感じるとき、その壁は大きく3つに分けられます。
壁①:そもそも正社員登用制度が存在しない
契約社員として入社した時点で、「この会社には障害者枠の正社員登用制度がない」というケースがあります。この場合、どれだけ仕事で実績を出しても、制度的に正社員への道が閉ざされている状態です。入社前の確認が非常に重要です。
壁②:評価基準が不明確で登用のタイミングがわからない
「実績を出せば正社員登用を検討する」とは言われているものの、何をどこまでやれば登用されるのかが曖昧なまま年数だけが過ぎる——これも「障害者雇用で正社員になれない」と感じる典型的なパターンです。評価基準の不透明さは、当事者の不安を高める大きな要因になります。
壁③:配慮事項と業務範囲のミスマッチ
「障害があるから業務の幅を広げるのが難しい」と企業側に思われてしまい、正社員としての責任ある役割を任せてもらえないケースもあります。これは合理的配慮と業務範囲の設計が上手くできていないことに起因することが多く、支援者を交えた職場との対話で改善できる可能性があります。
障害者雇用で正社員に近づくための具体的なアプローチ

壁があるとわかれば、対策を考えることができます。障害者雇用で正社員になれないと感じている場合、次のアプローチが有効です。
アプローチ①:求人選びの段階で「正社員登用実績」を確認する
転職・就活の段階から、正社員登用制度の有無と実績を必ず確認しましょう。求人票に「正社員登用あり」と書かれていても、実際に障害者枠で登用された実績があるかどうかは別の話です。面接や就労支援機関を通じて「過去に障害者枠から正社員になった人はいますか」と直接確認することをおすすめします。
アプローチ②:最初から正社員採用の求人を探す
障害者枠でも最初から正社員として採用している企業は存在します。「障害者雇用=まず契約社員」という前提を外して求人を探してみることも重要です。ハローワークの障害者専門窓口や、就労移行支援事業所の就職サポートを活用することで、正社員求人に絞った情報を得やすくなります。
アプローチ③:就労支援機関に「交渉の場」を作ってもらう
すでに非正規で働いている場合、就労支援機関(就労定着支援、障害者就業・生活支援センターなど)に相談することで、職場と本人の間に入って登用に向けた話し合いの場を設けてもらえることがあります。ひとりで交渉するよりも、第三者が入ることで職場側も具体的な条件を提示しやすくなる場合があります。
アプローチ④:スキル・資格を積み上げてキャリアアップの根拠をつくる
正社員登用の交渉において「これができる」という具体的な実績やスキルは大きな武器になります。業務に関連する資格取得や、担当業務の範囲を少しずつ広げるなどの積み重ねが、登用の判断材料として評価されることがあります。
| アプローチ | こんな人に向いている | 活用できる支援機関 |
|---|---|---|
| 求人選びで登用実績を確認 | これから転職・就活を始める人 | ハローワーク、就労移行支援 |
| 最初から正社員求人を探す | 非正規での就職を前提にしていない人 | ハローワーク、就労移行支援 |
| 支援機関に交渉を依頼する | 現在の職場で正社員を目指したい人 | 就労定着支援、障害者就業・生活支援センター |
| スキル・資格でキャリアアップ | 登用の根拠を作りたい人 | 就労移行支援、職業訓練 |
現場からのひとこと
支援現場でよく耳にするのは、「正社員になりたいとずっと思っていたけど、誰にも言えなかった」という声です。「贅沢な望みかもしれない」「障害があるのに正社員は無理かも」と、あなた自身が自分の希望にブレーキをかけてしまっているケースは少なくありません。でも、正社員を希望することは決して贅沢ではありません。それを支援者に伝えることが、最初の一歩になります。
また、「今の職場で正社員になれないなら転職」と考える前に、まず現在の雇用契約や登用制度の有無を就労定着支援のスタッフと一緒に確認することをおすすめしています。状況を整理するだけで、次の行動が明確になることが多いです。焦りや不安を抱えたまま動くより、現在地を把握してから一緒に考えましょう。
よくある質問
Q. 障害者枠で入社した契約社員から正社員になれた人は実際にいますか?
います。ただし、すべての企業・職場で実現できるわけではありません。正社員登用の実績がある企業を選ぶこと、支援機関を活用すること、業務実績を積み上げることが重要なポイントです。
Q. 障害者雇用で正社員になれない理由として、障害の種別は関係しますか?
障害の種別そのものが直接的な理由になることは少ないですが、業務内容や職場環境との相性、必要な配慮の内容によって、正社員としての業務範囲に関する職場側の判断が変わることはあります。「障害があるから無理」と決めつけず、具体的に何がネックになっているかを支援者と一緒に整理することが大切です。
Q. 就労移行支援を使うと正社員で就職しやすくなりますか?
就労移行支援事業所は求職活動のサポートを行う機関であり、正社員求人への応募や面接対策、職場との条件交渉のサポートを受けられることがあります。ただし、就労移行支援を利用すれば必ず正社員になれるという保証はありません。事業所によってサポートの内容や得意分野も異なるため、見学や相談を通じて自分に合うところを選ぶことが大切です。
Q. 正社員登用を求めて交渉したら、今の職場での立場が悪くなりませんか?
自分ひとりで交渉すると関係性に影響が出ることを心配される方も多いです。そういった場合は、就労定着支援や障害者就業・生活支援センターなどの支援者を間に入れることで、職場との関係を保ちながら話し合いの場を設けることができます。ひとりで抱え込まず、まずは支援者に相談してみてください。
Q. 障害者雇用で正社員になれない場合、転職を考えたほうがいいですか?
転職が選択肢のひとつであることは確かです。ただし、現在の職場に登用の可能性がまったくないのか、あるいは方法次第で道が開けるのかを整理してからのほうが、転職の判断も納得感を持ってできます。現状の確認と整理を支援機関に手伝ってもらいながら、焦らず判断することをおすすめします。
まとめ|次にやること
障害者雇用で正社員になれないと感じるとき、その原因は「あなた自身の問題」ではなく、採用市場の構造や職場の制度設計にあることが多いです。まず大切なのは、現在の状況を正確に把握することです。
- 今の職場に正社員登用制度・実績があるかを確認する
- 正社員を希望していることを就労支援者に伝える
- 転職を検討する場合は、求人選びの段階で登用実績を必ず確認する
- スキルアップや業務実績の積み上げを、支援者と一緒に計画する
「障害者雇用で正社員になれない」という壁は、情報と支援を活用することで乗り越えられる可能性があります。一人で悩まず、まずは身近な支援者や就労支援機関に話してみることから始めてみてください。正社員を目指す可能性についてさらに詳しく知りたい方は、障害者雇用で正社員になれる?可能性と成功事例を解説もあわせてご覧ください。
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この記事の監修者
監修:雨宮久美子
サービス管理責任者
就労継続支援A型・就労移行支援
多機能型事業所「はたらく森」
就労継続支援A型・就労移行支援の多機能型事業所「はたらく森」にて、障害のある方の就労支援に従事。現場での支援経験をもとに、記事内容の正確性を確認しています。


