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「就労継続支援B型はやめとけ」と検索しながら、心のどこかでは「もう一歩先に進みたい」と感じていませんか。このページでは、B型に物足りなさを感じてA型への移行を考えている人に向けて、移行のタイミング・条件・具体的な手続きの流れを、就労支援の現場目線でわかりやすく整理します。「周りにやめとけと言われたけど、やっぱり動きたい」——そんなあなたの背中を、根拠のある情報で支えるための記事です。
結論・要点まとめ
先に答えをお伝えします。
- B型からA型への移行は「雇用契約を結べる体力・スキル・通所安定性」が整ったタイミングが目安です。
- 「やめとけ」と言われる理由の多くはA型の雇用責任の重さへの心配であり、準備次第で対処できます。
- 移行には相談支援専門員・現通所先・市区町村窓口との連携が必要で、数か月単位の準備期間を見込むのが現実的です。
「B型やめとけ」と言われる理由と、A型移行を考える人の本音
就労継続支援B型は、就労に向けた準備段階として体調を整えながら働く経験を積める場です。一方で「工賃が低い」「雇用契約がないから社会保険がない」という声から、ネット上では「B型はやめとけ」という言葉も目に入ります。
ただし、その「やめとけ」はB型という制度そのものが悪いという意味ではありません。「今の自分の状態・目標に合っているか」という問いかけです。逆に言えば、体調が安定し、もっと働ける手応えを感じているなら、A型への移行を検討する段階に来ているかもしれません。
B型に物足りなさを感じやすい3つのパターン
- 通所日数が安定してきた:週4〜5日休まず通えるようになった
- 作業スピードや質が上がってきた:スタッフから「よく頑張っているね」と言われる機会が増えた
- 収入を増やしたい:工賃だけでは生活設計が難しいと感じている
これらに当てはまるなら、「B型からA型への移行」という検索をするのは自然な流れです。まず、A型とB型の違いを整理しておきましょう。
A型とB型、制度上の違いをおさらい

| 項目 | A型 | B型 |
|---|---|---|
| 雇用契約 | あり(事業所と利用者が締結) | なし |
| 最低賃金 | 原則、適用される(地域別最低賃金以上) | 適用外(工賃として支払い) |
| 社会保険 | 週20時間以上の勤務など、一定の要件を満たす場合は健康保険・厚生年金保険の加入対象 | 原則なし |
| 平均工賃・賃金 | 月額91,451円(令和6年度・厚生労働省) | 月額24,141円(令和6年度・厚生労働省) |
| 利用対象 | 原則、一般企業等での就労が困難で、雇用契約に基づき継続的に働くことが可能な65歳未満の障害のある方(一定の要件を満たす場合は65歳以上も対象) | 就労が困難な障害者(年齢制限は原則なし) |
最も大きな違いは「雇用契約があるかどうか」です。A型では事業所が雇用主となり、労働基準法が適用されます。これはB型にはないメリットですが、同時に「出勤・業務の遂行」という責任も生まれます。
B型からA型に移行するための3つの条件
「B型からA型への移行」を実現するために、現場でよく確認される条件を整理します。制度上の資格要件だけでなく、実際の生活・体調面の安定も重要です。
① 通所・就労の安定性
A型では、事業所と雇用契約を結び、契約で定められた勤務日数・労働時間に沿って働きます。厚生労働省では、A型の対象者について「雇用契約に基づき、継続的に就労することが可能な者」としています。そのため、A型への移行を考える際は、決められた日数・時間で安定して通所・勤務を続けられるかを確認することが大切です。
B型からA型への移行を検討する場合、一定期間、安定して通所できているかは判断材料のひとつになります。ただし、「3〜6か月以上」「週4日以上」といった全国一律の基準が定められているわけではありません。本人の体調や生活リズム、作業能力、希望するA型事業所の勤務条件などを踏まえ、支援員と相談しながら判断しましょう。
② 心身の状態と主治医の意見
A型への移行を検討する際、主治医に相談することは欠かせないステップです。症状や治療方針については必ず主治医・専門機関にご相談ください。この記事では「医療的な判断」には踏み込まず、制度・手続き面に絞って解説します。
③ 市区町村による「支給決定」の更新
B型とA型は別サービスのため、A型を利用するには新たに支給決定を受け直す必要があります。具体的な流れは次のとおりです。
- 相談支援専門員(またはセルフプランで)に相談 → サービス等利用計画案の作成
- 市区町村窓口(障害福祉担当課)に申請
- 支給決定 → 受給者証にA型が追記される
- 希望するA型事業所と面接・見学・体験利用
- 雇用契約締結 → 利用開始
この手続きには数週間〜数か月かかる場合があります。現通所先のB型との並行利用や退所時期の調整も含め、早めに動き始めることをお勧めします。
「やめとけ」と言われたときの4つの反論ポイント
家族や知人から「B型からA型に移るのはやめとけ」と言われることがあります。その言葉の背景にある心配と、それに対する現実的な視点を整理します。
「給料が出るぶんプレッシャーが大きい」への反論
確かに雇用契約には責任が伴います。ただし、A型事業所は障害福祉サービスの一環であり、合理的配慮を提供する義務があります。無理な働き方を強いる事業所は適切ではなく、事前の体験利用や見学で事業所の雰囲気・支援体制を確認することが有効です。
「今のB型で十分では」への反論
「十分かどうか」はあなた自身が決めることです。B型に不満があるわけではなく、「もっと働きたい・収入を増やしたい」という前向きな意欲がある場合、それは移行を検討すべきサインです。
「A型はすぐ辞める人が多い」への反論
厚生労働省の令和4年度障害者総合福祉推進事業の調査では、就労継続支援A型事業所における利用者の平均利用年数は、1年から10年以内まで幅広く分布しています。一方、この調査は個々の利用者の早期離職率を示したものではないため、「A型はすぐ辞める人が多い」と一概に判断することはできません。A型を長く利用できるかどうかは、仕事内容や勤務時間、職場の雰囲気、障害特性への配慮などとの相性にも左右されます。ミスマッチを防ぐためにも、利用前に見学を行い、可能であれば体験や実習を通して仕事内容や職場環境を確認しておくことが大切です。
「障害年金や生活保護に影響する」への反論
収入が増えると各種給付に影響が出る場合はあります。ただし一律に不利になるわけではなく、個別の状況によって異なります。社会福祉士・相談支援専門員・市区町村の担当者に事前に試算してもらうことで、不安を具体的な情報に変えられます。
移行のタイミングを見極める3つのチェックリスト

「B型からA型への移行」を前向きに進めるために、以下の3点を自分に問いかけてみてください。
- ✅ 直近3〜6か月、通所日数や体調が安定しているか
- ✅ 主治医や支援員から「次のステップを考えてもいい」と言われたことがあるか
- ✅ A型の見学・体験利用を1か所以上行ったことがあるか(または計画しているか)
3つすべてに「はい」と答えられるなら、今が動き出すタイミングかもしれません。1〜2つなら、まず相談支援専門員や現事業所のスタッフに気持ちを打ち明けるところから始めましょう。
現場からのひとこと
就労支援の現場で「A型に移りたい」と相談してくる方の多くは、移行そのものに迷っているのではなく、「自分が本当に大丈夫かどうか、誰かに後押ししてほしい」という気持ちを抱えています。そういうときこそ、支援員に率直に話してほしいと思っています。「やめとけと言われているけど行きたい」という気持ちは、決して我儘ではなく、回復と成長のサインです。
一方で、「A型に移ったら元に戻れない」という心配は誤解です。<障害福祉サービスには、本人の状況や希望に応じてサービス等利用計画を見直す仕組みがあり、A型での就労継続が難しくなった場合などには、B型の対象要件を満たし、市区町村の支給決定を受けることでB型を利用することも可能です。なお、2025年10月以降、B型を新たに利用する場合は、一定の例外を除き、原則として申請前に就労選択支援を利用する仕組みとなっています。大切なのは、焦らず情報を集め、相談支援専門員や事業所の支援員、市区町村の担当窓口などと相談しながら、自分に合った働き方を検討することです。
よくある質問
Q1. B型からA型に移行するとき、B型を退所してからでないと申請できませんか?
A. 必ずしも退所が先である必要はありません。A型の支給決定申請はB型利用中に行うことができます。ただし、両方を同時に利用することは原則できないため、移行のタイミングについては相談支援専門員や市区町村窓口に事前に確認してください。
Q2. A型の面接で落ちたらどうなりますか?B型に戻れますか?
A. A型事業所の採用選考で採用に至らない場合でも、B型の利用を継続することは可能です。支給決定がB型のままであれば、A型を探し続けながらB型に通う形が取れます。
Q3. 「B型からA型への移行」を相談する窓口はどこですか?
A. 主な相談先は以下のとおりです。
- 現在通所しているB型事業所のスタッフ・サービス管理責任者
- 担当の相談支援専門員
- 市区町村の障害福祉担当窓口
- 障害者就業・生活支援センター
Q4. 体験利用はA型でもできますか?
A. A型事業所によっては、利用・応募前に見学や体験、実習の機会を設けているところがあります。ただし、A型の見学・体験の実施有無や内容、手続きは事業所や自治体などによって異なり、全国一律の仕組みではありません。希望する場合は、事前にA型事業所や市区町村の障害福祉担当窓口、相談支援専門員などに確認しましょう。
Q5. A型に移行すると障害年金はもらえなくなりますか?
A. 障害年金と就労の関係は、年金の種類・等級・収入額によって異なります。一概に「もらえなくなる」とは言えません。個別の状況については、年金事務所または社会保険労務士、相談支援専門員にご相談ください。
まとめ|次にやること
「B型からA型への移行」という言葉を検索したあなたが、この記事で得てほしかったのは「動いていい理由」です。
- B型に物足りなさを感じるのは、成長のサインである場合が多い
- A型への移行には通所の安定・主治医の確認・支給決定の手続きという3ステップがある
- 「やめとけ」という声には耳を傾けつつ、具体的な情報と専門家の意見をもとに自分で判断することが大切
今日からできること:
- 現在通所しているB型のスタッフに「A型への移行を考えている」と気持ちを伝える
- 担当の相談支援専門員(いない場合は市区町村窓口)に相談の予約を入れる
- 気になるA型事業所を1〜2か所リストアップして見学を申し込む
一歩踏み出すのに「完璧な準備」は必要ありません。まず話すことが、移行への一番確実な近道です。
「読んだだけでは判断がつかない」というときは、人に相談するのが早道です。
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この記事の監修者
監修:雨宮久美子
サービス管理責任者
就労継続支援A型・就労移行支援
多機能型事業所「はたらく森」
就労継続支援A型・就労移行支援の多機能型事業所「はたらく森」にて、障害のある方の就労支援に従事。現場での支援経験をもとに、記事内容の正確性を確認しています。


