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「障害者雇用で正社員になるには、どうすればいいんだろう」——そう悩んでいるあなたに向けて、この記事を書きました。障害者枠での就職を考えるとき、「非正規から始めるしかないのか」「正社員として採用されるのは難しいのか」と感じることは珍しくありません。でも実際には、正社員を目指せるルートは複数あり、面接での伝え方や事前の準備次第で、採用の可能性は大きく変わります。
この記事では、障害者雇用で正社員になるための具体的なステップ・条件の整理・面接での伝え方のポイントを、就労支援の現場目線で丁寧に解説します。「今すぐ行動できることを知りたい」という方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
結論・要点まとめ
まず「障害者雇用 正社員 なるには」の答えを3つに絞ってお伝えします。
- 最初から正社員採用を目指す求人を選ぶことが、もっとも確実なルートです。
- 契約社員・パートからスタートする場合は、正社員登用制度の有無を事前に確認し、登用実績も聞いておくことが重要です。
- 面接では「配慮があれば安定して働けること」を具体的に伝えることが、採用担当者の不安を取り除く鍵になります。
障害者雇用で正社員になるには?まず「ルート」を整理しよう

障害者雇用で正社員になるには、大きく分けて2つのルートがあります。自分の状況に合ったルートを選ぶことが、遠回りをしないための第一歩です。
ルート① 最初から正社員として採用される
障害者雇用枠でも、最初から正社員として採用されるケースがあります。厚生労働省の「令和5年度障害者雇用実態調査」でも、障害のある方が正社員として働いている実態が確認されています。障害者雇用では、正社員のほか、契約社員やパートタイムなどさまざまな雇用形態があります。雇用形態は企業や求人によって異なるため、最初から正社員を目指す場合は、求人票の「雇用形態」が「正社員」となっている求人を確認することが重要です。
ハローワークの障害者求人や、障害者専門の求人サイトでは雇用形態で絞り込み検索ができます。「正社員のみ」でフィルタリングして探すことをおすすめします。
ルート② 非正規からスタートして正社員に登用される
契約社員やパートタイムで入社したあと、一定期間の就労実績を経て正社員に登用される「正社員登用制度」を活用するルートです。障害者雇用で正社員になるには、このルートを選ぶ人も少なくありません。
ただし注意点があります。正社員登用制度は「制度があるかどうか」と「実際に登用実績があるかどうか」は別物です。制度の名称だけあって、実績がほとんどない企業もあります。面接や見学の際に「これまでに障害者枠から正社員になった方はいますか?」と直接確認することを強くおすすめします。
正社員登用に必要な条件・ポイントを押さえよう
障害者雇用で正社員になるには、企業側が何を見ているかを理解しておくことが大切です。以下に、現場でよく聞かれる登用条件の傾向を整理しました。

① 勤続年数・就労の安定性
正社員登用の条件や必要な勤続期間は企業によって異なり、「1年以上」など全国共通の基準が定められているわけではありません。正社員登用を目指す場合は、求人票や就業規則、会社の登用制度などを確認しておきましょう。また、障害者雇用では、安定して勤務を続けられることも重要なポイントの一つです。企業への調査では、採用時に体調や勤怠の安定、障害への自己理解、基本的なコミュニケーションなどを重視する例が報告されています。
② 業務の習熟度・自律性
指示された業務をこなすだけでなく、「自分から課題を見つけて動ける」「仕事の幅を広げようとしている」という姿勢が評価につながります。日々の業務のなかで小さな改善提案をする、後輩スタッフをサポートするなど、積み重ねが大切です。
③ コミュニケーション・報告・連絡・相談
困ったときに一人で抱え込まず、上司や支援スタッフに報告・相談できること。これは正社員登用の評価だけでなく、安定就労そのものにとっても重要なスキルです。
④ 給料・待遇への現実的な理解
障害者雇用枠の正社員の給料は、職種・企業規模・地域・勤務時間などによって大きく異なります。厚生労働省の「令和5年度障害者雇用実態調査」では、障害の種類や週所定労働時間によって平均賃金に差がみられます。まず「どのくらいの給料を希望するか」を明確にし、基本給だけでなく、勤務時間・賞与・昇給・各種手当なども確認して求人を選ぶことが、ミスマッチを防ぐうえで大切です。
障害者雇用の正社員面接で「伝わる」話し方のポイント
障害者雇用で正社員になるには、面接での伝え方が大きな分岐点になります。採用担当者が不安に思っていることに先回りして答えることが、好印象につながります。

伝えるべき3つのこと
- 自分の障害特性と、必要な配慮の内容(例:「週1回の通院があります」「騒音が苦手なので静かな環境だと集中できます」)
- これまでの就労・生活の安定実績(例:「就労移行支援を利用して1年間、無遅刻・無欠勤で通所しました」)
- なぜこの会社・職種を選んだか、長く働きたい理由(定着意欲を具体的に示す)
面接でよくある質問と答え方の例
| 質問 | 答え方のポイント |
|---|---|
| 「体調が悪いときはどうしますか?」 | 具体的な対処法(早めに相談する、休養のサインを自分で知っている)を伝える |
| 「長く働けますか?」 | 過去の安定実績や、支援機関のサポートが継続することを伝える |
| 「配慮が必要なことはありますか?」 | 「〇〇があれば安定して働けます」と「配慮+できること」をセットで伝える |
支援機関を「バックアップ」として伝えることも有効
就労移行支援や就労定着支援を利用している場合、「支援員が定期的にフォローしてくれる体制があります」と伝えると、企業側の「採用後が不安」という気持ちを和らげる効果があります。支援機関の名前や連絡先を事前に共有する許可を取っておくと、さらに信頼性が増します。
障害者雇用で正社員を目指すときに使える制度・仕組み
障害者雇用で正社員になるには、制度や仕組みをうまく活用することも重要です。代表的なものを紹介します。
就労移行支援
一般就労(正社員・パートなど)を目指す障害のある方が利用できる障害福祉サービスです。標準利用期間は2年間で、さらに利用が必要と認められた場合には、最大1年間の更新が可能です。就職に必要な訓練や求職活動の支援、職場実習などを受けられるほか、就職後も一定期間、職場定着に向けた相談支援を受けることができます。
出典:厚生労働省
ハローワークの障害者専門窓口
ハローワークには障害者専門の就労支援員・職業相談員が配置されており、正社員求人の紹介や応募書類の添削、面接練習を無料で受けられます。
障害者就業・生活支援センター
障害者就業・生活支援センターは、2026年4月1日時点で全国340か所設置されています。就職に向けた準備や就職活動、職場定着などの就業面だけでなく、生活習慣や健康管理など生活面についても一体的な支援を受けることができます。すでに働いている方も利用できるため、正社員登用を含め、今後の働き方や職場での悩みについて相談する窓口の一つとして活用できます。
出典:厚生労働省
現場からのひとこと
支援の現場でよく目にするのは、「正社員になりたいけれど、自分には難しい」と最初から諦めてしまうケースです。でも実際には、丁寧な準備と適切な企業選びによって、正社員として安定的に働き始める方は確実にいます。大切なのは「自分に合った環境かどうか」の見極めで、給料や雇用形態だけでなく、職場の雰囲気・配慮の質・支援体制をセットで確認することをおすすめしています。
また、「まず非正規で入って様子を見る」という選択肢も決して悪くはありません。ただし、その場合は入社前に「正社員登用の実績」を具体的に確認しておくことが、後悔しないためのポイントです。支援員として一緒に準備を進める中で、「面接で初めて自分の強みを言語化できた」とおっしゃる方も多いです。一人で抱え込まず、ぜひ支援機関を活用してください。
よくある質問
Q1. 障害者雇用で最初から正社員採用される求人はどこで探せますか?
ハローワークの障害者専門窓口、障害者向け求人サイト、障害者就業・生活支援センターが主な探し口です。求人票の雇用形態欄を必ず確認し、不明な点は応募前に直接企業に問い合わせることをおすすめします。
Q2. 障害者枠の正社員の給料は一般枠と比べて低いですか?
給料は、職種・企業・地域・勤務時間などによって大きく異なるため、「障害者枠だから一律に低い」とは言えません。厚生労働省の「令和5年度障害者雇用実態調査」では、障害種別や週所定労働時間別の平均賃金が公表されています。障害者枠の正社員と一般枠の正社員について、同じ条件で全国一律に給与を比較した統計ではないため、実際の給与水準は求人ごとに確認することが大切です。基本給だけでなく、勤務時間、賞与、昇給、各種手当なども確認し、「自分の生活に必要な収入を確保できるか」という視点で検討しましょう。
Q3. 就労移行支援を利用しながら正社員を目指せますか?
はい、可能です。就労移行支援は一般就労(正社員・パートなど)への移行を目的としたサービスであり、正社員採用を目標に支援を受けることができます。支援員と一緒に求人を選び、面接練習を繰り返すことで、自信をもって臨む準備ができます。
Q4. 契約社員として入社後、正社員に登用されるまでどのくらいかかりますか?
正社員登用までの期間や条件は企業によって異なり、「1〜3年」など全国共通の目安が定められているわけではありません。登用試験や面談、勤続期間、勤務実績、業務評価など、企業ごとに基準が設けられている場合があります。契約社員から正社員を目指す場合は、入社前に「正社員登用制度の有無」「過去の登用実績」「登用の条件」「目安となる時期」を求人票や面接で確認しておくことが大切です。
Q5. 面接で障害のことをどこまで話すべきか迷っています。
障害者雇用枠での応募の場合、障害の内容や必要な配慮について伝えることが基本です。ただし「症状の詳細な説明」よりも「どんな配慮があれば安定して働けるか」という実務的な情報を中心に伝えると、採用担当者も具体的なイメージを持ちやすくなります。何をどこまで伝えるかは、支援員と一緒に整理することをおすすめします。
まとめ|次にやること
障害者雇用で正社員になるには、「ルートを選ぶ→条件を整える→面接で伝える」という3つのステップを意識することが大切です。最後に、今日からできるアクションをまとめます。
- ✅ ハローワークまたは障害者向け求人サイトで「正社員」求人を絞り込んで確認する
- ✅ 就労移行支援・障害者就業・生活支援センターなどの支援機関に相談の予約を入れる
- ✅ 面接で伝える「配慮内容」と「安定就労の実績」を支援員と一緒に言語化する
- ✅ 気になる求人があれば「正社員登用の実績」を事前に確認する
一人で全部やる必要はありません。支援機関や周囲のサポートを活用しながら、自分のペースで一歩ずつ進んでいきましょう。この記事が、あなたの次の行動のきっかけになれば嬉しいです。
「読んだだけでは判断がつかない」というときは、人に相談するのが早道です。
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この記事の監修者
監修:雨宮久美子
サービス管理責任者
就労継続支援A型・就労移行支援
多機能型事業所「はたらく森」
就労継続支援A型・就労移行支援の多機能型事業所「はたらく森」にて、障害のある方の就労支援に従事。現場での支援経験をもとに、記事内容の正確性を確認しています。


