A型B型どっちを選ぶ?給料・移行・向いている人を現場が解説

A型B型どっちを選ぶ?給料・移行・向いている人を現場が解説 就労支援のリアル

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「就労継続支援のA型とB型、どっちが自分に合っているんだろう?」——そんな疑問を持って検索してきたあなたへ。A型・B型どっちを選ぶかは、単に給料の高さだけで決められるものではありません。雇用契約の有無、体調や生活リズム、将来的に一般就労を目指すかどうかによって、向いている選択肢は変わってきます。この記事では、A型とB型の給料の違い・移行先としての考え方・向いている人の特徴を、支援現場の視点も交えながら整理します。

結論・要点まとめ

迷ったときのために、まず結論から整理します。

  • A型は雇用契約を結ぶため最低賃金が保障される。一方B型は雇用契約なしで、工賃は作業実績に応じて変動する。
  • 「とにかく給料が高いほうがいい」ではなく、今の体調・通所できるペース・将来の目標に合わせてA型B型どっちかを選ぶことが大切。
  • どちらも一般就労への移行を視野に入れられるが、より段階的なステップを踏みたい場合はB型からA型、A型から就労移行支援・一般就労という流れも選択肢になる。

A型とB型、給料はどっちが高い?まず数字を確認しよう

A型とB型給料はどっちが高い?

A型B型どっちが給料的に有利かは、多くの人が最初に気になるポイントです。ここでは制度上の仕組みを整理します。

A型:最低賃金が適用される雇用契約

就労継続支援A型は、事業所と雇用契約を結ぶ形式です。そのため、障害者雇用であっても、原則として労働基準法や最低賃金法が適用され、各都道府県で定められた地域別最低賃金以上の賃金が支払われます。ただし、精神または身体の障害により著しく労働能力が低い場合など、一定の要件を満たし、事業主が都道府県労働局長の許可を受けた場合には、最低賃金の減額特例が適用されることがあります。

出典:厚生労働省

厚生労働省の「令和6年度工賃(賃金)の実績」によると、就労継続支援A型事業所の平均月額賃金は約9万1千円とされています。実際の金額は事業所や勤務時間によって異なります。

出典:厚生労働省

B型:雇用契約なし、工賃は実績に応じて変動

就労継続支援B型は、雇用契約を結ばず「工賃」という形で報酬が支払われます。体調や体力に応じて通所日数・時間を柔軟に調整できる反面、工賃は作業量や事業所の売上によって変動します。

厚生労働省の「令和5年度工賃(賃金)の実績」によると、就労継続支援B型事業所の平均月額工賃は22,649円(約2万3千円)とされています。ただし事業所によって幅があり、月額数万円を超える工賃を実現している事業所もあります。

出典:厚生労働省

給料だけでA型B型どっちかを選ばないほうがいい理由

数字だけ見るとA型のほうが収入は高くなりやすいです。しかし、A型は雇用契約である分、出勤日数や時間に関して一定の安定性が求められます。体調が不安定で週に何日も通所するのが難しい時期には、B型の柔軟な通所スタイルのほうが長く続けられる場合があります。「給料はA型B型どっちが高いか」よりも「今の自分がどちらに無理なく通えるか」を先に考えることが、結果として安定した生活につながります。

向いている人はどっち?A型・B型それぞれの特徴

向いているのはどっち?

A型B型どっちが向いているかは、現在の体調・生活リズム・仕事への慣れ具合によって変わります。以下の表で大まかな目安を確認してみてください。

A型・B型の向いている人の比較
比較の視点 A型が向いている B型が向いている
通所の安定性 週3〜5日など、ある程度定期的に通える 体調により通所日数が変動しやすい
仕事への慣れ 作業や対人関係にある程度慣れている まずは短時間・少ない日数からスタートしたい
収入への優先度 生活費のため一定の収入が必要 収入より「働く習慣を取り戻すこと」を優先したい
将来の目標 一般就労・就労移行支援への移行を視野に入れている まずは日々の生活を安定させることが目標

A型に向いているのはどんな人?

  • 週に一定の日数・時間を安定して働けそうな状態にある
  • 最低賃金以上の収入を得ながら、スキルを磨きたい
  • 将来的に一般就労を目指しており、職場環境に慣れる練習をしたい
  • 以前に就労経験があり、仕事のリズムを取り戻したい

B型に向いているのはどんな人?

  • 体調の波があり、通所日数や時間を柔軟に調整したい
  • 長期入院・休養からの社会復帰を目指す段階にある
  • まずは「外に出て活動する」こと自体を目標にしたい
  • 収入より、焦らず自分のペースで働く経験を積みたい

どちらが「良い・悪い」ではありません。A型B型どっちも、その人の状況に合った選択であれば、働き続けるための大切なステップになります。

移行という視点でA型B型どっちを選ぶか考えてみよう

将来的に一般就労を目指すなら、「今どちらを利用するか」だけでなく「その先にどうつながるか」も考えておくと選択の助けになります。

B型→A型→一般就労という段階的な流れ

段階的に進める

体調が不安定な時期にB型でペースをつかみ、安定してきたらA型に移行し、さらに一般就労や就労移行支援を活用するという流れを選ぶ人もいます。こうした段階的なステップが、無理のない就労継続を支えることがあります。

就労継続支援A型・B型の利用期間には、原則として期間の上限は設けられていません。ただし、自治体や事業所によって運用が異なる場合があるため、利用前に確認することをおすすめします。

出典:厚生労働省

就労移行支援との違いも知っておこう

一般就労を目指すための訓練に特化したサービスとして「就労移行支援」もあります。就労移行支援の標準利用期間は2年間で、就職活動のサポートや職場実習なども含まれます。A型B型どっちかを利用しながら、並行して就労移行支援への移行を相談する人もいます。どのルートが合うかは、支援員や相談支援専門員と話し合いながら決めていくのがおすすめです。

出典:厚生労働省「障害者総合支援法における就労系障害福祉サービス」

利用条件も確認しておこう

就労継続支援A型の利用対象は、原則として18歳以上65歳未満で、一般企業での就労が難しいものの、雇用契約に基づいて継続的に働くことが可能な障害のある方とされています。なお、一定の要件を満たす場合には、65歳以上でも利用を継続できることがあります。B型は雇用契約を結ばない分、A型の利用が難しい方や、より支援の手厚い環境が必要な方なども対象に含まれます。詳細な要件は、お住まいの市区町村の窓口や支援機関に確認してください。

出典:厚生労働省

現場からのひとこと

相談の現場でよく聞かれるのが、「A型のほうが給料が高いから、最初からA型にしたい」という声です。気持ちはとてもよくわかります。ただ、A型は雇用契約がある分、出勤できない日が続くと事業所・本人双方にとって負担になることもあります。「今の自分の体調で、週に何日・何時間なら無理なく通えるか」を正直に棚卸しすることが、A型B型どっちを選ぶかの一番の判断材料になると感じています。

また、「B型を選んだら一般就労に遠ざかる」と思う必要はありません。B型でリズムを整えながら、タイミングを見てA型や就労移行支援に移行していったケースも多く見てきました。焦らず、今の自分に合った一歩を選んでほしいと思います。

よくある質問

Q. A型とB型は同時に利用できますか?

就労継続支援A型とB型は、通常はいずれか一方を利用するケースが一般的です。
ただし、市区町村が本人への効果的な支援のために特に必要と認めた場合には、A型とB型など複数の日中活動サービスを組み合わせて支給決定することも可能です。なお、複数の日中活動サービスの支給決定を受けている場合でも、同じ日にA型とB型の両方を利用することはできません。ただし、自治体や個別の状況によって異なる場合があるため、担当の相談支援専門員や市区町村窓口に確認してみてください。

出典:厚生労働省

Q. B型からA型に移行するとき、手続きはどうすれば良いですか?

まず現在利用中の事業所や相談支援専門員に相談するのが出発点です。新たにサービス等利用計画を作成・変更し、市区町村から支給決定を受け直す手続きが必要になります。移行先のA型事業所への見学や体験利用を経て判断できる場合もあります。具体的な手順はお住まいの市区町村や支援機関に確認してください。

Q. A型の給料は手取りでどのくらいになりますか?

A型は雇用契約のため、社会保険料や所得税などが控除される場合があります。控除額は勤務時間・収入・加入する保険の種類によって異なります。正確な手取り額は事業所や社会保険労務士に確認するのが確実です。また、障害年金との併給については、年金の種類・等級・収入額によって扱いが異なるため、年金事務所や支援機関に相談することをおすすめします。

Q. 精神障害・発達障害でもA型を利用できますか?

はい、身体障害・知的障害・精神障害・発達障害など、障害者総合支援法の対象となる障害のある方が就労継続支援A型の利用対象です。ただし、「雇用契約を結んで働くことが見込まれる」という要件があるため、主治医や支援機関と相談しながら判断するのが安心です。症状や治療については主治医にご相談ください。

出典:厚生労働省

Q. 見学・体験はどうやって申し込めばいいですか?

多くの事業所では、利用前の見学・体験利用を受け付けています。事業所に直接問い合わせるほか、相談支援専門員や市区町村の障害福祉担当窓口、ハローワークの専門援助部門を通じて紹介してもらうことも可能です。まずは気になる事業所に「見学できますか?」と問い合わせてみることから始めてみてください。

まとめ|次にやること

A型B型どっちを選ぶかは、「給料が高いほう」ではなく「今の自分が無理なく続けられるほう」を基準にすることが大切です。最後に、次の一歩として取り組めることをまとめます。

  • 今の自分の体調・通所できる日数・時間を振り返る——週に安定して何日通えそうかを考えてみましょう。
  • 気になる事業所に見学・体験を申し込む——実際の雰囲気や作業内容は、見学してみないとわからないことが多いです。
  • 相談支援専門員や支援機関に相談する——A型B型どっちが向いているか、一人で判断しなくて大丈夫です。専門家と一緒に考えましょう。
  • 将来の目標(一般就労・長期安定など)を整理する——今だけでなく、1〜2年後にどうなっていたいかを考えると、選択の軸が見えやすくなります。

A型B型どっちを選んでも、それはあなた自身のペースで働き続けるための選択です。「どちらが正解」ではなく、「今の自分に合っているのはどっちか」を大切にしてください。

「読んだだけでは判断がつかない」というときは、人に相談するのが早道です。

はたらく森(A型・就労移行)の見学無料で相談できます。


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監修者

この記事の監修者

監修:雨宮久美子

サービス管理責任者
就労継続支援A型・就労移行支援
多機能型事業所「はたらく森」

就労継続支援A型・就労移行支援の多機能型事業所「はたらく森」にて、障害のある方の就労支援に従事。現場での支援経験をもとに、記事内容の正確性を確認しています。

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